■作品名 大掴源氏物語 まろ、ん? ---お花5個が満点---
■ジャンル マンガ [読みやすさ]
[ 専門度 ]


■著者 小泉吉宏

■出版社 幻冬舎

■書籍コード 4-344-00149-4 c0095

■初版 2002年2月10日

■備考 オールカラー。
■□■ 感想 ■□■

 源氏物語を大雑把に把握したい人には最適な本である。
『大掴』とのタイトル通り、桐壺から夢浮橋までの各1帖を見開き2ページの8こまマンガで紹介する、という嘗てない斬新な手法を用いているため、小学校低学年の児童が読んでも全編をざっくり掴みとれるに違いない。
 しかし、マンガだと侮ってはいけない。本書は構想6年、制作に3年もかかった、と著者が後書きで告白しているのを裏付けるように、ストーリー、イラストとも綿密な下調べの上で描かれている。
 マンガで表現される1帖ごとの合間には、内裏の様子、建築物、衣装、暦などについて分かりやすい解説があり、又、ポイントとなる和歌の紹介もされているのだ。
 得に、律令制度に則った源氏の身分についてのワンポイントがわかりやすく、本編のマンガでも、源氏の衣装は、階級や季節によって異なる表現がされているという、きめ細やかな配慮が嬉しい。
 藤原定家が編纂した今に伝わる原典と異なる部分は、桐壺の帖と帚木の帖の間で紹介される『輝日宮』の帖である。この『輝日宮』については『もともとあった』と考えた方が源氏物語のストーリー展開がスムーズであるため、著者はあえてこの帖も含めて紹介しているようである。



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