険道ファンに贈る
県道288号大嵐佐久間線
改訂:2004.1.28

 静岡県道288号大嵐佐久間線は水窪町大嵐駅前を起点として佐久間ダムに至る県道です。この県道は「おばけトンネル」と、永遠に通行止の打ち捨てられた県道として有名です。その探索と文献調査によるレポートです。

出発は大嵐駅前。ここから南に県道はのびています。 すぐに飯田線の廃線跡を利用した短いトンネルがあります。 そのトンネルを抜けると車庫があります。夏焼集落の人が使ってるのかな?? ヘキサ看板はありませんが、ガードレールには県道シールが貼られています。 この先は夏焼トンネル。全長2km近くある長いトンネルです。
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このトンネル、ダムが満水になると一部水没するようです…(汗) トンネルは長く、一部は吹きつけコンクリートになっています。おばけトンネルと呼ばれるようなトンネルです。 トンネルの中にはこのような窪みがあります。この窪みは鉄道時代、保線員を守る為のものだったそうで…。 長いトンネルを抜けるとT字交差点になります。県道は左に曲がります。 そして、ちょっとうねっとした道があって……
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すぐに通行止になります。がっちりガードされていて通れません。 通りたくても、こんな状況ですが……まさに捨てられた県道です。 この末端では林業作業をする人もいるようで、このような滑車設備もあります。 この近くで電動車発見。こんな所まで電動車で来るというのもスゴい…。 反対側(トンネルから見て右折側)の方は少し坂になっていて道が続きます。
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しかし、すぐに車の通れない細い道になります。夏焼集落はこの道を歩いて進んだ場所にあります。 この地点から見上げると、かなり上の方に集落が見えます。 その集落まで運ぶために使っていたと思われるケーブルもあります。今でも使われているかどうかは不明ですが…。 夏焼トンネルの先にはこのように飯田線の橋脚跡があります。佐久間ダム建設により線路が付け替えられるまでは天竜川沿いに飯田線は走っていました。 かなり暗くて分かりにくいのですが、ダムに沈んだ飯田線のトンネルです。ダムの水位が下がる冬季には見ることができます。

☆大嵐佐久間線について…
 大嵐佐久間線は水窪町大嵐駅前を起点とし、佐久間ダムに至る全長16.7kmの道路です。佐久間ダムの建設に伴い、電源開発株式会社の補償により昭和30〜43年にかけ静岡県林務部が「林道静岡長野線」として開通させました。その後、富山村・水窪町・佐久間町が林道保護組合を作って補修に携わっていたが、昭和40年8月に県道に認定移管。
 幅員3.6mということで、一般的な山道の幅は十分に保っておりました……が、中央構造線に近く岩盤がもろいこともあって崖崩れが頻発し、沿線に住居もないことから夏焼集落〜佐久間ダムの区間を県が管理を放棄しました(それがいつなのかは資料が分からず…)。現在では荒れるに任せる状況です。
☆おまけ…
 大嵐駅前や夏焼集落の子どもは一体どこの小学校・中学校に通っているのか……自動車で移動するならば富山村の方が断然近いのですが、実際の所は飯田線を利用して水窪小学校(中学校)に通っています。
 戦前はこの地に分教場が置かれたこともありましたが極めて短い間で、すぐに富山村に通学するようになりました。その後、飯田線が天竜川沿いに開通したのに前後して当時の佐久間村に通学するようになりました。今のように水窪に通うようになったのは、佐久間ダムのために飯田線を水窪迂回させてからです。
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