心理学専攻の立場から「アニマルセラピーから見た自家繁殖論」
(1)
「犬を自家繁殖する理由」
(2)
「動物に対する考え方の違いー日本と欧米」
日本において欧米発のアニマル
セラピーがいまいち普及しない理由の1つとして日本人の動物観が挙げられる。
私達日本人は動物を「利用する」ことに慣れていない。それは日本人の動物との接し方の歴史にも
見て取れる。仏教の輪廻の考え方や、食肉禁止令(675年)が出された事実、
殺生を嫌う民族性からも分かるように人は動物と対等に付き合おうとしてきたのである。また日本人
は牧畜民族ではないから「人は人、動物は動物で、お互い干渉せずに生きよう」という考え方がある。
確かに野生の動物は自由にそっとしておいてやろうという思いがある。
それにたいして西欧人
は、自らを旧約聖書にもとづき「人間は自分以外の神の創造物を支配することを許可されている」存在
であると考えている。
人間は全ての創造物よりも優位に立つべくして生まれてきたのである。そして
その考えのもと人間は動物を殺し、その肉から毛皮までを人の為に利用してきた。そのことに対して罪悪感
を感じる必要もなければ当たり前のことなのである。
欧米では自然破壊の結果、林学という学問
が生まれ、動物を完全に管理し、コントロールしていった。
日本人は動物の世界を人間とは
切り離した別世界と考えたのに対し、欧米人は積極的に動物を身の回りにおいて管理しようとした。
このように基本的に動物に対する考え方や接し方の歴史の違いがあるのである。
動物のしつけ1つにしても、日本人の中には「厳しすぎるのはかわいそう・・・」と思う人がかなり
いるだろう。欧米人は「厳しく管理して当たり前」なのだ。それはもちろん虐待とは違う。
実際、医療の現場などでアニマルセラピーを行う際にはかなり厳しい規定がある。
犬に対しても、
その飼い主に対しても厳密に審査が行われる。それは、当然人間の為に利用するために行われるので
ある。自然界への人間の進入によって犬が野生で生きることが許されない時代、かわいそうだから
自由に・・・という意見より、人間界で人間によってコントロールされて生きるべきという意見の方
が理に叶っているのかもしれない。
続く.....
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