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[ 犬の繁殖の考え方について ]

家の犬が可愛いので是非お婿さん, お嫁さんを迎えて子供を作らせてやりたいと考える方も多いと思います。
しかし 犬の世界では 
素人の安易な繁殖を戒める声 が強く, インターネットでも 多数載っています。 繁殖については色々な意見があり, 当犬舎も勉強中の身ですが, 犬の繁殖を考えておられる方にも参考になるかと思い,少しまとめてみます。
勿論その人の立場により,色々な考え方がありますので, あくまで私どもの考えです。

(1) 素人でも 繁殖出来るか?  して良いか?
(2) それでも 一回だけ 出産させてやりたい!


大部分の方は 「繁殖して儲けたい。」 というのではなく,「可愛い子の為に一回だけ 出産をさせてやりたい, 繁殖ではなく 一回だけの出産だ。」 と仰るのではないでしょうか?  「 それでも いけない事でしょうか? 」 と。
前記のリンク先の意見では 「 それでも いけない。 どんな理由にせよ 犬質の向上を目指さない繁殖は一回だけの出産であっても その犬種の為にならない。 ひとりひとりのエゴが その犬種を滅ぼしてしまう。 」 というものです。 

でも 「 そういう方達だって 最初は 可愛いから という理由で始めた人も多いのではないか?  後からやろうとする人に対して 無条件に 駄目 という事は 何となく納得が行かない。 」と思われるかもしれません。

何も知らないで 繁殖/出産をする事は良くない事だと思いますが,色々勉強して分かってきて それでも 一回だけ出産させたい というのであれば やってみたら如何でしょう?( こんな事を言うと プロのブリーダの方々からは 非難轟々だと思いますが....) 
ただ その場合 絶対注意して欲しい事がいくつかあります。 最低 これだけは 守って欲しい事をあげてみます。(勿論、実際に出産させる時には 他にも細かい注意事項はたくさんありますが.....)

1) 牝は 1歳以下では 出産させない事。

 厳しいところでは 2歳以下では出産させない という所もありますが, 最低限 1歳以下は避けましょう。
 最初の生理は 1歳になる前にやってきますが,体と精神的にはまだまだ 母犬になるには早すぎます。 仔犬と母犬の 肉体的 及び 精神的 健全性の為に これは 絶対に守る必要があります。
 
 例えば 人間の場合で 10歳で生理が来たからといっても 待ってましたとばかりに 子供を作らせるでしょうか?

 肉体的精神的に充分発達する前に 交配/出産させてしまう事は 母犬の母体に大きな影響を与え,その後の発育にも重大な支障を与えてしまいます。 その犬が可愛いから出産をさせようと考えていたにもかかわらず 出産によって犬の健康を害してしまったら,その犬を虐待している事になってしまいます。 これほど 犬にとって 可哀相な事はないでしょう? 飼い主の責任意識が大事です。

2) 掛け合わせても良い組み合わせを探す事

 相手の犬は 立候補で募集したり, お見合いさせて 可愛さで選ぶのではなく 掛け合わせても良い犬か ?  という観点から探してください。 犬種によっては 掛け合わせてはいけない毛色の組み合わせというのもあります。 
(パピヨンでも避けた方が良い組み合わせがあります)

 パピヨンという犬でなくなるような掛け合わせはすべきでは有りません。あるいは 肉体的,精神的に不完全な犬が産まれる確率が高いと分かっている掛け合わせもすべきではありません。 自分の犬の長所と短所を理解し,長所を伸ばして,短所を改善できる可能性のある組み合わせを探して下さい。
折角 1回だけの出産をするのですから 後悔するような あるいは仔犬が不幸になるような 出産はすべきではないでしょう。
出産して良かったと なる確率が高くなるように人間が努力してやらないと.......( 犬には あまり 選択の余地がないようなので。 つまり 犬にとっては 発情してしまうと 相手は誰でも良い???)

 人間の場合はそういう事はありません。 お互いが良いと判断すれば良い。 でも 人間でも近親相姦はタブーです。
また 先天的に重大な病気を持っていて,遺伝すると分かっている場合は 結婚はしても子孫は作らないよう決心することが多いと思います。 また 不幸にも原爆に被爆した人も 影響を危惧して 子孫を残す事をためらう人がいます。 そういう子孫を残さない方が良いと判断する色々なケースが 人間の場合は 限定されているが,犬の場合は かなり多く発生する と考えたら良いのではないでしょうか? なぜなら 犬は人間が交配を繰り返して 意図的に作り出して 固定したものなので, そういう遺伝的な危険性が多いのです。

 どういう掛け合わせが良いのか 悪いのか については 犬種毎に異なりますので もし 勉強しても分からなければ 専門家に相談される事をお勧めします。

 自分の犬の相手としてどういう犬が良いのかと言う事だけでなく, 当然ながら 自分の犬が出産して良い犬かどうかをまず 確認する必要があります。 こればかりは 自分で判断するのは難しいので専門家に相談する必要があります。 もし万が一 止めておいた方が良いと言われた場合は 止める勇気/英断も大事です。
 良心的なブリータは 繁殖に適さない犬は 絶対に子孫を作りません。 たとえチャンピオンをとってもその後遺伝的疾患が発病した場合は 子孫を諦めます。


3) 産まれた仔犬はすべて自分の所で最後まで面倒を見る決心

 前記リンク先の方々も 安易な繁殖の拡がりを戒める事を強く言われています。 例えば その仔犬を譲り受けた人が また 仔犬を出産させる事を防ぐ為に 譲る時には 出産させない事を条件にし,誓約書を出させる事にも言及しています。  

だったら 譲らないで すべて 自分の所で飼えば良い訳です。
勿論,通常の繁殖でも 貰い手がない場合や 欠陥のある場合は ブリーダは 自分の所で一生面倒を見ています。 何頭も繁殖すると 確率的にもそういう事は必ずおきるもので そういう一定のリスクを負いながら ブリーディングしています。

 従って 一回で 4〜6匹 産まれますが,全部 自分の所で 引き取って育てれば 誰からも非難されないでしょう。(勿論 厳格なブリーダはそれでも 潜在的可能性を増やした事を非難するでしょうが...) 
 元々 可愛い自分のパピヨンの 子供が欲しい と思って 出産する事にしたのですから そう決心しても何の問題もない筈です。
「いや そんな事はとうてい無理だ, そんなに大勢の犬の面倒は見られないので 里子に出すしかない。」と思われるのでしたら 何の為に出産をさせるのか,出産自体をもう一度考え直してみたらどうでしょうか?  (もし繁殖がしたいのであれば それこそもっと勉強が必要です。.....) 

 しかも 当然ながら 牡と牝が産まれますので 牝はすべて避妊手術を受けさせないと それこそ大変な事態になってしまいます。 また一挙に頭数が増えますので 費用的にもかなりかかる事は覚悟する必要があります。 勿論, 散歩等の世話も大変です。  でも 一方で それに見合う喜びも得られる事は勿論です。


4) お見合いの常識

 交配は 牝から牡に申し込みます。 勿論,牡が お嫁さんが欲しいとアピールする事はOKですが,牡の方から 牝に 交配させたい と申し込む事は この世界の常識に反します。 ( 人間と逆ですね (^o^)  )
 やはり 牝の方が 生理的な負担が大きいからでしょうね? 
 だから 牡の方から 申し込んだり, 牝の方から 子返しで と申し入れるのは 大変非常識な事になります。(外国では 逆のケースもあるようですが)


結論 

 どうですか?  以上の 4つすべて 守れますでしょうか? 

 安易な繁殖は強く戒められてきましたが, これほど家庭犬が普及してくると, 一般の人による出産/繁殖の機会が増えてくるのは ある意味で やむを得ない事ではないかと思います。 
それならば そういう時代にあわせた啓蒙, 情報公開をきちんと行う事がより重要になってくると思います。 
(勿論 私は 別稿で書いたようなドッグショーの場合とは違って 決して 繁殖する事を推奨している訳では有りませんので 誤解なさらないでください。 また ここでは可哀相な仔犬を増やさない為に 少しきつい話を書きましたが, 残念ながらそういう仔犬が出来てしまった場合や引き取った仔犬が不幸にして発病してしまったような場合の話は全く別ですので 混同なさらないようにお願いします。)

さて あなたはどう思われますか?

(1) 素人でも繁殖出来るか?  して良いか?
(2) それでも 一回だけ 出産させてやりたい!
(3) 遺伝について
(4) 簡単な例

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