[ 母犬の育児について ]
ここでは ちよっと 見方を変えて, 育児に専念している 母犬の事を書いてみます。
(1) 鶴の恩返し
(2) 母性本能と子離れ
母犬の本能の素晴らしさ にはいつも驚嘆させられます。
妊娠しても 母犬にはその事が分かっていない筈です。 いつもと違って, 腹の具合が悪い
位にしか分かっていない筈です。
妊娠する直前には 自分から巣箱に入っていき, いわゆる巣籠もりをしますが,
これとても 今から産むのだと明確に意識しているとは思えません。 本能のまま行動しているのでしょう。
仔犬を出産する時は 腹部内圧が高まり, 子宮が収縮するという いわゆる陣痛という
物理的生理的状態の為と理解出来ますが, 仔犬が この世に出てきた時, どうして
その子の体を被っている膜を食い千切ってやらなければならないと分かるのでしょう
? 更に へその緒を噛み切るのも 誰に教わるのでもなく, 自然にやっています。
全く 不思議としか言いようのない本能のなせる技でしょうか?
さて 仔犬がおっぱいに吸いつくと その刺激で 更に 母性本能のスイッチが全開します。
おっぱいを飲んでいる赤ちゃんに触ろうと 手を近づけると, あれほど懐いていた母犬が
ウ〜 と唸ったり, 頭で 仔犬を覆い隠してしまいます。 母犬の頭は撫ぜさせてくれますが,
赤ちゃんにちょっとでも近づけようとしたら 器用に 頭をその間に入れて 隠してしまう事には
感心の一言です。 近づく人間や他の犬を警戒して 唯一自由に動く頭を動かして
防御します。
もし そのなかの 1匹を取り上げようものなら大変です。 他の仔犬達が 母乳を吸っているにもかかわらず,
おっぱいにぶら下げたまま, 立ち上がって, その子を取り戻しに来ます。
母犬は出産直後で 死ぬほど疲れているのに, 仔犬を守るのに必死な様子が分かります。
産まれた日は 食事をする事もなく, トイレにいく事さえ我慢して 必死に育児をしています。特に胎盤をたくさん食べた場合は
下痢をするので, トイレに行きたいのですが, ぎりぎりまで我慢しています。
この母性本能のスイッチは 乳首の刺激と もうひとつは 赤ちゃんの鳴き声のようです。
赤ちゃんの様子をビデオにとってそれを再生していると, 赤ちゃんの鳴き声が聞こえるテレビの方にすっ飛んできます。
自分の知らない間に 自分の子を持って行かれたと思うのでしょう。
人間社会と違って 犬社会では 子育てに誰の助けを借りる訳にもいかず, 母犬だけで
育てなければならない為, 特別に母性本能が強くなっている自然の摂理を感じます。
これほど 強い母性本能ですが, 歯が生えると, 乳首が痛いので おっぱいを飲ませるのを嫌がるようになり,
そうすると おっぱいもだんだん出なくなります。 鳴き声も赤ちゃんの時とは違って
犬らしい声に変わってきます。 おっぱいの刺激と 仔犬の鳴き声がなくなる事により,
母性本能のスイッチが閉じてきます。 こういう仕組みにより, ( 人間よりも容易に
) 子離れがうまく出来ます。 ドッグイヤーと言われるように 犬社会では 子供も早く一人前に一人立ちし,
母犬も 自分の生活に早く戻る事ができます。
母性本能とともに, 子離れの為のもうひとつの素晴らしい仕組みにも自然の摂理を再認識して感嘆させられます。
(3) 警戒心と依頼心
(4) しつけの責任