龍について
 
 龍は古くから中華民族と中国文化の象徴であるといわれてきました。龍は中国人の祖先が考え出した自然神だと考えられます。雲が集まり雨が降りという自然現象の中に現れる「稲妻」の形象と、その「稲妻」によって得られた霊感であるともいわれています。原始時代の人々は自然の現象に興味と恐れを抱き、その中から龍という創造の動物を作り上げ、崇拝してきたようです。

 数々の原始時代の氏族の象徴がどのように龍に統一されてきたかについては異論も多いのですが、まだ文字もなかったころに、すでに中国は龍を象徴としていました。

 こんな中国で「龍」という言葉ははさまざまな意味に使われています。それをちょっとご紹介します。

1. 純粋に「龍」。古代伝説上、雲を起こし雨を呼び、万物に利をもたらす動物とされてきた。麟虫の長といわれる。古書の中では麟(きりん)、鳳(鳳凰)、亀とあわせて「四霊」と呼ばれる。

2. 皇帝の呼称。 「飛龍は天にあり、大人を造る」という古文から。また「飛龍は天にあり、なお聖人はこれ王位にある。」という文章も見られる。

3. 優秀な人の形容の言葉。「深山の大沢にて、龍が生まれた」『左傳』より  優秀な人材の多く集まっているところを「臥龍蔵虎」と言い表す。

4. 伝説上の東方にある七つの星。核、亢、房、心、尾、箕、統という名の星のこと。これらをあわせて「蒼龍七星」という。

5. 駿馬の別称。『周礼』によれば馬のなかで8尺以上の物を龍という。ちなみに堂所によれば6尺以上のものがはじめて馬と呼ばれるのだそうだ。

6. 自然現象や地勢を表す言葉。山脈を龍にたとえたり、山あり河ありの風景を「龍脈」の地という。

7. 白や黒などいろいろな色の混じった色のこと。『周礼』に「全は純色である。龍は雑色である」という記述がある。

2000年7月17日

 


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